Ryuta.K【公式ブログ】

【自己肯定と心理学】【パートナーシップとライフワーク】文筆家です。ブログではnoteやRKサロンのコンテンツを一部公開しています。

「遅読の読書術」速読をする必要はない

 

 

 

私は読書が大好きで、読書は生活の一部となっています。

 

 

 

 

学術的な読書(哲学やその時々の研究テーマ)、趣味としての読書(小説やエッセイ)、実用的な読書(語学関連や仕事関連)を日々バランスよく行うよう心がけており、
それぞれ合わせて、どんなに忙しくとも1日の読書時間は3時間を切ることはありません。

 

1日3時間の読書は死守すべきボーダーラインとして意識しています。

 

 

 

さて、周囲の人はそんな私の「読書愛」を知っているので、
「どうやったら早く読めるんですか?」「速読のコツとかある?」と聞かれることがしばしばあります。

 

 

 

しかしながら私は習慣的に読書をしているだけであって「速読」に長けているわけではありません。

 

「読書家=速読術に長けている」という世間的イメージがあるようですが、
私を含め、そこまで早く読めないという人も意外と多い気がします。

 

 

 

よって、先ほどの質問には次のように答えるようにしてます。

 

 

 

 

 

「俺はそんなに早く読めないし、早く読む必要があるとも思ってないよ」

 

 

 

 

 

 

そもそも読書の第一目的はなんでしょうか?

 

 

 

「特に目標もなく趣味のため」というのもひとつの答えではありますが、
多くの人は「知識・知恵」を身につけたいがために読書をしているのではないでしょうか。

 

 

 

知識・知恵を着実に身につけるためには「速読術」に捉われすぎてしまうのは
むしろ弊害となってしまうのではないかと私は考えています。

 

多くの速読に憧れている人が「読んだ冊数」を目標にしてしまうことで、
肝心の「内容」をおろそかにしてしまうという転倒現象に陥ってしまうわけですね。

 

 

 

たとえば「今日は10冊も読んだよ」などと言う、
"速読に憧れてるっぽい人"は果たして各本の要約を即興で1000字程度で作ることができるでしょうか。

 

「1冊を5分で読めるよ」と言う人が5分で一冊を消化したうえで
その本を元に即興で30分のセミナーができるでしょうか。

 

 

 

おそらく厳しいのではないでしょうか。

 

 

 

 

速読で内容がカチッと頭に入っているのであれば何も問題はありませんが
速読しても内容を理解し消化できていないのであればそれは目と指を高速で動かしているだけです。

 

 

 

そんなものは「読書」とは言えません。

 

 

 

 

私は研究等で新しく知識を得るための読書をする場合、1冊を消化するのに20日程度かかる場合もあります。

 

ノートとペンを用意し、読み進めていき論理の繋がりが理解できない箇所があれば「?」などの記しを直接書き込んだり、
重要と思う箇所には傍線を引いた上で、1〜2行程度の感想をノートに書きながら読み進めていきます。

Kindleならばマーカー機能やメモ機能をフル活用しながら読み進めていきます。

 

 

そのように丁寧に読んでいくとだいたい1週するのに10日程度かかりますが、
2週めは5日程度、3週めは3日程度というように周回にかかる日にちはどんどん少なくなっていきます。

 

そのようにして3〜4週を終えた後に1000字程度の要約を書くとバッチリ頭に入ります。

 

そうなれば、その本で得た知識をほぼ自由にアウトプットに活用できるようになるわけです。

 

 

 

 

速読術に長けている人は1日で10冊を読む。

私は20日で1冊を消化する。

 

きっと前者に憧れる人は多いのでしょう。

 

 

 

 

しかし私の読書スタイルが非常におすすめな点は、
読書内容を理解した上で現実的にフル活用できるだけでなく、「誰でも真似できる」というところにあります。

 

たとえ読解の才能がない人でも、たとえ読書が苦手な人でも、
「1ヶ月で1冊」なら読める気がしてきませんか?

 

 

速読に捉われず丁寧に1冊を読み込んでいくことにより真の知識知恵が身につきます。

 

 

 

あなたの読書の目的が「1日10冊読んだ自慢をするため」ではなく、
「読書で得た知恵を現実で使いこなしたいから」ということであれば、「速読」は放棄してしまっても差し支えありません。


「遅読の読書術」を強くおすすめします。