「聞き上手」な人はコミュニケーションの王様だと思う。たまに誰もが心を開いてしまうような「聞き上手」な人を見かける。小手先のテクニックではなく、真に相手と向き合ってコミュニケーションしているからこそ相手に信頼されるのだと思う。
— Ryuta.k (@Rkpb_R) 2021年8月4日
「聞く力」という本が爆発的に売れた時もあったように、
セールスやビジネスにおけるスキルとしての「聞く技術」はすでに広く知れ渡っています。
ビジネス心理学に詳しい人なら
「相手の話を"聞く"ことによりラポールを築きその後の商談を有利に進めましょう」
というようなテクニックを聞いたこともあるでしょう。
技術としての「聞く力」も、それはそれで興味深いものではあるのですが、
私が今日ここでお伝えしたいのはそういった表面的なスキルとしての「聞く力」ではなく
もっと本質的な人間的態度としての「聞く力」です。
技術としての「聞く力」では例えば
・良いタイミングで相槌を打つ
・表情を上手く使い相手をいい気分にさせる
・相手の台詞をオウム返しする
・オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを使い分ける
など、外面的にその人の「聞く態度」がどう見えるか…
すなわち「表面性」を重視します。
一方で、本質力としての「聞く力」では
・相手の人間性への関心
・相手を誠実に知ろうとする態度
・相手の価値観をできる限り根深いところまで知ろうとする努力
これらを重要視すると言っていいでしょう。
つまり、「相手をもっと知りたい」という関心が結果的に「聞く態度」に繋がるのです。
表面的な「聞く力」と、本質的な「聞く力」は、それぞれの「聞く態度」において動機が大きく異なります。
前者は、いわば実利と必要に迫られて外面的態度を整えているだけなのに対し、
後者は本音かつ誠実に相手を「知りたい」という思いから「聞く」という態度が現れています。
前者と後者には、そこに「相手への関心が強くあるか否か」という点で大きな差があります。
もちろん対面での印象も大きく異なります。
あなたが商談であれプライベートであれ人と接しているとして、
相手の「話を聞く態度」が表面的技術的なものなのか、心からの関心から発せられているのか、こんなものはすぐに分かるような気がしませんか?
前者の聞く態度は実利に支えられているだけなので
どことなく不自然ですし、大げさですし、貼り付けられたような笑顔とリアクションになります。
一方で後者は、本音であなたに関心を持っているんです。
本当にあなたに興味を抱いているのです。
「本音で心から」ということはもちろん聞く態度も自然体です。
表面的な「聞く態度」との差は明快すぎるほどに明快です。
表面的「聞く力」はセールスやビジネスの技術としていくらでも身につけることができます。
書店に行けばいくらでも本が置いてありますし、各種セミナーも開催されています。
しかしながら本心からの「聞く力」は、
心の底からの相手への興味関心を源泉としています。
本当の聞く技術は、誠実かつ勉強熱心で、素直な人にしか体得できないということです。