「自称頭の良い人」にありがちなのが
自己啓発書やビジネス書を見下しているということです。
私が実際に聞いた様々な「インテリさん」の意見を要約すると
「自己啓発書ばかり読んでいると馬鹿になる」
「自己啓発書は意識高い系の財布から搾取している」
「自己啓発書は中身が薄い」
概ねこのような評価になっているように思います。
「自称頭の良い人」からしたら自己啓発書より哲学書のほうが格好良いのかもしれません。
「自称頭の良い人」からしたら自己啓発書より純文学のほうが「格上」なのかもしれません。
しかしそれはあまりに表面的かつ短絡的で、
自己啓発書の素晴らしさを知らなすぎるとしか言いようがありません。
自己啓発書の著者は、著書累計何百万部もの由緒正しい「大御所」から
時代の最先端を行き主に若者から圧倒的な支持を集める「インフルエンサー」まで多岐に渡ります。
ですから、一口に「自己啓発書」、一口に「人生論」とは言ってもその内容は手に取る本により本当に様々で、
自己啓発書それ自体があらゆる知識と知恵の宝庫となっています。
「大御所」の自己啓発書作家は月並みな学者なら凌駕するほどの知識を持っている人も多く、
人生論に加えて古来の科学や哲学、政治学からの引用や、偉人のストーリーからの引用なども豊富で、
重厚な知識を得ることができるでしょう。
「最新インフルエンサー」の自己啓発書作家なら現代のマーケティングの趨勢を学ぶこともできるでしょうし、
「若者の温度感」のようなものもきっと"すくい取る"ことができるでしょう。
自己啓発書の売り場はまさに「温故知新」を体現したような知恵のワンダーランドとなっており、
どの本を手に取ってみても新たな学びがあります。
正直な話、1年間、毎日ひたすら自己啓発書だけを真剣に読み込んでいるだけで
相当な知識量を得られるのではないかと思います。
私には「自己啓発書は馬鹿が読むものだ」
などと無知丸出しに吐き捨てることなどとてもできません。
もちろんここで私は「自己啓発書がどの書籍ジャンルより素晴らしく、自己啓発書こそが本の王様だ」
というようなことを言いたいわけではありません。
自己啓発書も、ビジネス書も、人文系/理系の学術書も、実用書も、小説も、漫画も、絵本も、
等しく価値があり、等しく私たちに新たな知見と深い洞察を提供してくれます。
「○○書は馬鹿が読むもの」と特定のジャンルを見下している人こそが「馬鹿」なのです。