「○○してあげたのにお礼も言わないなんて」
「○○してあげたのに感謝されないなんて」
「精一杯尽くしてるのに報われない気がする」
「自分ばかり頑張って損している気がする」
このような気持ちが生まれてくるのはあなたが「実はやりたくないことをやっているから」
もっと言うのであれば「自分軸ではなく他人軸で動いているから」に他なりません。
自分軸で自分が本当に「したい」「やりたい」と思ったことについては見返りを求める心理はなかなか生まれてきにくいものなのです。
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「○○してあげたのに報われてる気がしない」この「○○」には実にさまざまな表現や単語が入ります。
例えば「先回りして家事をやっているのに夫は少しも気づかないし感謝をされない…」であったりとか、
「精一杯考えてプレゼントをあげたのに彼女が喜んでくれない」だとか、
「企画のアイデアを大量に考えてきたのに誰も評価してくれない」だとか…
それはもう「○○」に入る言葉は世の中に無限に転がっているわけです。
ここでのポイントをひとつあげるのであれば「○○をしたこと」に対する見返りを求める心理なのですが、
その「見返りを求める心理」がどこから由来しているのかと言えば、
自分のやりたいことではなく他人の求めていることをつい優先してしまいがちな「他人軸」が原因であることが多いです。
過去にも当ブログで色々書いてきましたが、
自分の「〜したい」に従って行動していくのが「自分軸」、
そして人や世間や社会の「〜であるべき」についつい従ってしまったり思わず忖度して行動していく心理が「他人軸」ということでした。
すなわち、先ほどの例を用いるのであれば、
「"私が"快適な環境を過ごすために率先して家事を行なっている」
「"私が"この家事をやりたいから家事を頑張ってる」
こんな「自分軸」の思いで家事を引き受けている人は夫にどう思われようが、感謝の言葉が忘れられていようが、楽しみつつ家事を行うことができるわけです。
あくまで主語は「私」であり「私の快適さ」のための家事になるわけですからね。
逆に「家族のために」だとか「夫のために」「子供のために」もしくは「常識的に」というような他人軸的な動機で家事を引き受けていますと、
「自分のため」「自分の幸せや快適な環境のため」というインセンティブがそこにはないわけですから家事が単なる労働、自分の自由時間を削る行為、自分のエネルギーが搾取されている時間ということになってしまうわけです。
そうなってくると家事が自分にとって言わば「マイナス」の行為になってしまうわけですから、それを補償しようとする心理…
つまり、「見返り」を求める心理が強烈に働いてくるわけなのですね。
【自分軸で家事を行っていない】
↓
【家事は自分にとって負担な面が大きい】
↓
【その負担やマイナス面を補償される必要がある】
↓
【見返りを求める心理】
↓
【見返りがなくてイラッ】
まとめてみるとこのような流れになるわけです。
「家事」を例に話しましたがこの話は世の中の森羅万象に当てはまります。
もちろん先ほど例としてあげた「彼女へのプレゼント」や「企画のアイデア作り」にも当てはまります。
ここでの「家事」はあくまで一例ですので、
是非あなたが思わず見返りを求めて辛くなってしまっているものをここに当てはめて考えてみてください。
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「見返りを求めて、それが満たされずイラッとしてしまいがちな人」は真面目で、優秀で、気が利いて、敏感で、繊細で、人の気持ちがよく分かる人が非常に多いです。
だからこそ、あれやこれやと先回りして家事やプレゼント選びや仕事などで「相手」のために機転を利かそうとします。
でもその「相手」は鈍感であなたの機転に気づかず、いつもあなたばかりが空回りするようなことになってしまうわけです。
このモヤモヤから脱出するには、
「他人への期待があるから苦しい、他人への期待はやめよう」という考えもひとつの手ではあるのですが、
私のおすすめはやはり「自分軸」です。
日常的に自分が積極的にやりたいことをやっていく。
「私はどうしたいのか」を常に問いながら暮らしていく。
自分はこうしたい、自分はあーしたいをどんどん優先していく。
例え相手からの感謝がなくても、
相手からのリアクションがなくても、
自分がやりたいからやったことなのであれば「まー感謝されてもされなくてもどっちでもいいや」と思えるものなんですよね。
真面目すぎて気が利きすぎる人は「自分軸」を少しずつ取り入れてみてください。