自己肯定感が低い人の大きな特徴のひとつに「他者と比較するクセ」があります。
・あの人の年収と比べて私の年収は低い
・あの人は良い大学を出てるのに私はFラン出身だ
・あの人はキラキラした生活をしてるのに私は地味だ
・あの人の恋愛はいつも長続きするのに私の恋愛はいつも短命だ
・あの人は順調にキャリアアップして起業までしてるのに私は平凡な会社員だ
・あの人はブランドバッグを持ってるのに私にはそんなお金はない
・あの人はステキな人と結婚できたのに私はまだお付き合いすらできていない
このように自己肯定感が低い人は劣等感を感じやすいのはもちろんですが、実は自己肯定感が低い人って優越感も感じやすいんです。
優越感は劣等感の裏返しでありコインの裏表です。
優越感を感じやすい人は劣等感を感じやすく、劣等感を感じやすい人は優越感も感じやすいのですね。
どちらも「他者との比較」からくる感情だからです。
そして他者比較の根底には「こうあるべき」という思考が横たわっています。
以前、観念(思い込み、マイルール)の解説をしましたが人はそれぞれ成長の過程で「こうあるべき」という思い込み、自分への枷をはめ込んでいきます。
「学歴や年収が高くあるべき」というマイルールを持っていれば学歴や年収が高い人と自分を比べて落ち込んだり優越に浸ったりします。
「もっと自分のインスタをキラキラさせなきゃ」というマイルールを持っていれば人のインスタが異様に気になり、マウントを取ったり取られたりということが増えるでしょう。
「30までに結婚、32までに出産すべき」という強い思い込みは婚活への焦りを生み、婚活疲れを引き起こし、結婚生活が上手くいっている友人などへの嫉妬の原因になります。
「こうあるべき」「こうでなきゃ」「絶対こうすべき」という思い込みは、言わば自己否定です。
現状の自分を「こうあるべき」の枠組みに押し込もうとする発想です。
そりゃ人と比べちゃうようになりますし、振り回され感が出てきますし、疲れますし、人生なんか苦しくなりますよね。
観念(思い込み)は成長の途上で誰もが身につけていくものだというお話をしましたが、
それは一生染み付くものではなく、丁寧に自分と向き合っていくことで少しずつ手放していくこともできます。
年収が高くあるべきという観念を手放せば、年収が低い自分に対して劣等感を感じることはなくなりますし年収が高い人をいちいち気にしなくて済むようになります。
30までに結婚すべきという観念を手放せば、婚活への焦りは和らぎますし前のめりな結婚ありきではなくシンプルに「素晴らしい人との出会いがあればいいな」と心に余裕を持って婚活していくことができるでしょう。
部屋の整理をするにはまず何を捨てるか決めると効率が良いように、
観念(思い込み)を手放す際にもまず自分の中の思い込みやマイルールに気づき、それを手放すと決意するのが重要です。
自分の中にはどんな思い込みがあるのか。
どんな思い込みに自分は縛られているのか。
どんな比較競争に振り回されているのか。
是非時間をとって、自分と向き合ってみてください。